かぼちゃ入りのカンパーニュ

かぼちゃ入りのカンパーニュ

今年勉強すると決めているテーマがありまして、平日はとにかく毎日、できるだけ2時間程度の時間を勉強のために使っているわけです。

で、先日かぼちゃパンを焼こうと思って生地を用意して発酵させていたときに、つい勉強のほうに集中してしまいまして、気づいたときには見事に、取り返しがつかない過発酵…。完全なる失敗です。

そうなるともう何をしてもまずいんですよ。発酵が足りないパンはまだ食べられるんだけど、同じく失敗でも発酵がいきすぎたパンは、糖分をイーストに分解されちゃってるので味気ないし、食感もぼそぼそになっておいしくない。

で、そういうときには、そのパン生地を発酵種として使うことができるんです。さすがに1日ずっと放置しちゃったとかだとぼそぼそしちゃうかもしれないけど、パンをつくる時に発酵生地を入れるという手法はパン屋さんもやっている方法です。

そうしてできたのが写真のかぼちゃ入りカンパーニュ。



失敗パンの生地のほうにバター等も入っているので、厳密にはカンパーニュじゃないんだけど、発酵生地として使う量は少ないので味はほぼカンパーニュです。

一次発酵が行き過ぎたといっても、気泡が上がってきちゃった程度でまだしっかりとふくらんでいる場合は、その生地を、ふつうのパンのレシピのうち、粉重量に対して10%くらい入れてみると、ふつうよりもおいしいパンになります!

なぜかというと、パン生地って時間をかけて発酵させるほどに旨味がアップするから。

だからイーストで短時間でつくるパンよりも、ホシノ天然酵母とか自家製酵母で時間をかけてつくったパンのほうが味に深みが出て旨味も多いのです。

より具体的にいうと、サッカロマイセス・セレビジエといういわゆるイースト菌以外にも、パン生地の中に乳酸菌とか酢酸菌とか害のない菌が含まれておりましてですね、みんなでがんばって人間がおいしいと感じる味に仕上げてくれるわけです。

その働きは、発酵に時間がかかっている場合のほうが活きてくるわけです。

ちなみに、時間をかけすぎた自家製酵母のパンが酸味が出たりするのも、乳酸菌とか酢酸菌の働きです。

今回は本当に通常つくっているパンのレシピに、ちょっと発酵生地を加えるだけなのでレシピも何もあったもんじゃないです。笑

普段つくっていらっしゃるレシピに、失敗パンの生地を少し加えるだけー。

発酵生地は失敗パンを20gとか30gとかに小分けして、数日なら冷蔵庫、それ以上なら冷凍しても良いと思います。使うときは室温で解凍してから。そのままほったらかしにしたりはしないで、解凍したらすぐ使うこと。

発酵生地を入れる場合はイーストを減らしても大丈夫ですが、減らしすぎると発酵に時間がかかりすぎて、そうすると前述したような酢酸菌とか乳酸菌の働きで、パン全体に酸味が出る場合もあります。

通常は粉に対して0.8%程度のイーストを使うレシピに加えてあげると失敗がないんじゃないかと思います。

今回はベースのレシピはカンパーニュにしていますが、失敗パンの生地のほうにはバター等も入っているので完全なハードパンじゃないです。

たまごやバターが入るリッチな生地に発酵生地を加えても良いし、今回のようなハードパンに加えても大丈夫です。

パン屋さんが発酵生地(老麺とかパードフィルメンテとか言います)を加える場合はハードパンやリーンな食パンが多いのかな。私の知ってる限りだと。

まぁ、私はただのパンづくりのオタクであって、パン屋さんではないので実際のところ、現在のパン屋さんがどれくらいこの手法を使っているかは知りませんけどもねー。(´∀`)

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